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HOME > 本・書籍 > 笑わない数学者―MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)
笑わない数学者―MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)
笑わない数学者―MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)
森 博嗣
講談社
グループ:Book /ランキング:26200
価格:¥ 730
発売日:1999-07 /通常24時間以内に発送
森 博嗣
講談社
グループ:Book /ランキング:26200
価格:¥ 730
発売日:1999-07 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
定義の問題
(2009-01-06)
数学者天王寺翔蔵が終の庵と定めた三ツ星館。天空に輝くオリオン座を模したこの館で、二人の死体が発見される。一人は昨夜、翔蔵博士が消して見せたオリオン像の下で、もう一人は寝室の床上で。翔蔵博士の出題と、殺人事件との間にはどのような関係があるのか、あるいはないのか。
シリーズ3作目。しかし、執筆順で行くと2作目であり、「すべてがFになる」よりも前の作品。このことから、本作はデビュー作の習作という見方も出来るかもしれない。しかし、デビュー作とは異なり、トリックは伝統的なもの。ただ、殺人の動機が不定のまま残るという構造は、ほぼ同じと言えるだろう。何となくだが、シリーズを通して描きたいことが見えてきたような気もする。
みえみえの仕掛け
(2008-11-16)
大掛かりな仕掛けが中核になっているが,この種のミステリーに慣れた読者なら,かなり早い段階で(場合によっては図とプロローグだけで)わかってしまうかもしれない.もう1つのトリックも隠すつもりがないようなわかりやすさで,真相の衝撃という点では「すべてがFになる」よりは落ちる.
ただ,数学者の精神性ややり取りには「すべてFになる」で表現仕切れていなかった奥深さがうまく描けている.数学者が言いそうなセリフで,思わずニヤリとしてしまう.
この点を評価して1点上げました.
忘れがたいラスト
(2008-10-24)
オリオン像消失の謎がかなり簡単にわかってしまうのはかまわないのだが、殺人計画が、他人が考案したその像消失トリックに完全に依存しているのは、ちょっと疑問に思った。像消失トリックが解明されれば、ほとんど自動的に犯人の計画も露見してしまうからである。こんな人まかせの殺人計画でいいのか?
しかし、登場人物たちの知的な会話はおもしろいし、クールな雰囲気もいい。そして最終章においてはっきり提示される、作中では解かれないままに終わる謎。誰が誰なのか、その答は…もしかしたら、これもまた最後の1行に集約されるのかもしれない。公園にたたずむ老人と少女(彼等は誰?)のイメージは、そのラスト1行で実に味わい深いものとなった。理科系のリリシズムということでは、今は亡きA.C.クラークが描くSFの読後感をも思わせる。
神のトリック
(2007-06-18)
ミステリというジャンルでレビューを書く場合、自分の文才ではどうやっても問題の末端に触れざるを得ません。未読の人は、以下のレビューは見ないほうが良いでしょう。
自分が森作品を読んだのは、これが最初でした。
自分の本巡りの運が悪いのか、はたまた別の要因なのか、ミステリといえば頓珍漢という先入観がありましたが、この本は、ミステリというジャンルで初めて読み返した本になりました。友人からオススメされて図書館の単行本で読んだのですが、妙にツボで文庫を買い、寝る前にボケっと算数の問題を考えたりしてましたね。
で、結局2回読み返しました。
一度目では殺人のトリックを考え、二度目ではなぜ自分に解けたのかを考え、三度目でようやく、日本語のタイトルついて、自分なりに定義が出来ました。殺人の(むしろオリオン像消失の)トリックが簡単に分かってガッカリした、或いは喜んだ、という人は、もう少し思考してみると、もっと面白かったかもしれません。文庫版と単行本で評価に差があるのは、この本の場合解説の差かも・・・。
最後に、犀川先生の言葉を引用してレビューを終わります。
「つまり、いつか、誰かが必ず気がつくということ。今、誰も気がつかないのは、全員があまりにも当事者だからだ。」
(夏のレプリカ:文庫版436ページ)
ひとつだけ解けてない謎が・・・
(2007-05-04)
今回は高等数学についての話題が多かったが、トリックそのものとは関係ないので誰でも
とっつき易い作品になっているし、あまり冗長な会話などがないので読みやすい。
消えたブロンズ像の謎は最後の方になって気づいたのでスカっとしたが、博士がだしたもうひとつの
ビリヤード球を並べる問題については結局最後まで回答が出てないような。。
4つの数字から24を算出する問題は面白かった。
全体的においしいお菓子をたくさんならべたようなミステリーという感想を持った。
おすすめ度:
定義の問題
数学者天王寺翔蔵が終の庵と定めた三ツ星館。天空に輝くオリオン座を模したこの館で、二人の死体が発見される。一人は昨夜、翔蔵博士が消して見せたオリオン像の下で、もう一人は寝室の床上で。翔蔵博士の出題と、殺人事件との間にはどのような関係があるのか、あるいはないのか。
シリーズ3作目。しかし、執筆順で行くと2作目であり、「すべてがFになる」よりも前の作品。このことから、本作はデビュー作の習作という見方も出来るかもしれない。しかし、デビュー作とは異なり、トリックは伝統的なもの。ただ、殺人の動機が不定のまま残るという構造は、ほぼ同じと言えるだろう。何となくだが、シリーズを通して描きたいことが見えてきたような気もする。
みえみえの仕掛け
大掛かりな仕掛けが中核になっているが,この種のミステリーに慣れた読者なら,かなり早い段階で(場合によっては図とプロローグだけで)わかってしまうかもしれない.もう1つのトリックも隠すつもりがないようなわかりやすさで,真相の衝撃という点では「すべてがFになる」よりは落ちる.
ただ,数学者の精神性ややり取りには「すべてFになる」で表現仕切れていなかった奥深さがうまく描けている.数学者が言いそうなセリフで,思わずニヤリとしてしまう.
この点を評価して1点上げました.
忘れがたいラスト
オリオン像消失の謎がかなり簡単にわかってしまうのはかまわないのだが、殺人計画が、他人が考案したその像消失トリックに完全に依存しているのは、ちょっと疑問に思った。像消失トリックが解明されれば、ほとんど自動的に犯人の計画も露見してしまうからである。こんな人まかせの殺人計画でいいのか?
しかし、登場人物たちの知的な会話はおもしろいし、クールな雰囲気もいい。そして最終章においてはっきり提示される、作中では解かれないままに終わる謎。誰が誰なのか、その答は…もしかしたら、これもまた最後の1行に集約されるのかもしれない。公園にたたずむ老人と少女(彼等は誰?)のイメージは、そのラスト1行で実に味わい深いものとなった。理科系のリリシズムということでは、今は亡きA.C.クラークが描くSFの読後感をも思わせる。
神のトリック
ミステリというジャンルでレビューを書く場合、自分の文才ではどうやっても問題の末端に触れざるを得ません。未読の人は、以下のレビューは見ないほうが良いでしょう。
自分が森作品を読んだのは、これが最初でした。
自分の本巡りの運が悪いのか、はたまた別の要因なのか、ミステリといえば頓珍漢という先入観がありましたが、この本は、ミステリというジャンルで初めて読み返した本になりました。友人からオススメされて図書館の単行本で読んだのですが、妙にツボで文庫を買い、寝る前にボケっと算数の問題を考えたりしてましたね。
で、結局2回読み返しました。
一度目では殺人のトリックを考え、二度目ではなぜ自分に解けたのかを考え、三度目でようやく、日本語のタイトルついて、自分なりに定義が出来ました。殺人の(むしろオリオン像消失の)トリックが簡単に分かってガッカリした、或いは喜んだ、という人は、もう少し思考してみると、もっと面白かったかもしれません。文庫版と単行本で評価に差があるのは、この本の場合解説の差かも・・・。
最後に、犀川先生の言葉を引用してレビューを終わります。
「つまり、いつか、誰かが必ず気がつくということ。今、誰も気がつかないのは、全員があまりにも当事者だからだ。」
(夏のレプリカ:文庫版436ページ)
ひとつだけ解けてない謎が・・・
今回は高等数学についての話題が多かったが、トリックそのものとは関係ないので誰でも
とっつき易い作品になっているし、あまり冗長な会話などがないので読みやすい。
消えたブロンズ像の謎は最後の方になって気づいたのでスカっとしたが、博士がだしたもうひとつの
ビリヤード球を並べる問題については結局最後まで回答が出てないような。。
4つの数字から24を算出する問題は面白かった。
全体的においしいお菓子をたくさんならべたようなミステリーという感想を持った。


