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HOME > 本・書籍 > 感染症外来の事件簿
感染症外来の事件簿
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
気軽に読めて役に立ちます。
(2007-02-04)
比較的気軽に読めて、有用な知識が得られます。次のようなことが書かれています。
1 飛沫の大きさが5μm以下が空気感染で、5μm以上が飛沫感染である。空気感染は遠くまで感染の危険があるから、患者を個室に隔離しドアを閉め、陰圧をかける必要がある。飛沫感染は感染できる距離がせいぜい2mである。結核は空気感染である。
2 溶連菌感染は抗生物質投与後24時間以後は感染性がずっと低くなる。
3 インフルエンザワクチンの防御効果は70〜90%である。
4 伝染性単核症はEB virusにより起こる。時にcytomegalovirus toxoplasmaにより起こる。好発年齢は15〜24歳で、熱、咽頭痛、リンパ節腫脹が特徴である。咽頭は腫脹し、時に浸出物が見られる。ただしcytomegalovirusによるものは咽頭所見が乏しい。後頚部リンパ節腫脹が特徴で、ここが溶連菌感染と違う。ただし前頚部リンパ節が腫脹することもある。腋窩や鼠径部のリンパ節が腫脹することもある。肝脾腫があれば伝染性単核症が強く示唆される。しかし伝染性単核症の半分は肝脾腫がない。
5 溶連菌感染症の合併症にリウマチ熱、糸球体腎炎がある。
6 溶連菌による咽頭炎は普通細菌血症を起こさない。
7 体温35度の患者が苦しんでいたら細菌血症を疑うべきである。
8 EB virusの検査にはVCA(viral capsid antigen) EA/D(early antigen D) EA/R(early antigen R) EBNA(EB virsu nuclear antigen)がある。VCA IgMは初期に3ヶ月ほど上昇し、その後消失する。VCA IgGは感染が慢性化した後も上昇するが、EB virusは潜伏期が長いので感染初期でも上昇することが多い。EA/Dは感染初期に急に上昇し、その後消失するが、急性期に陰性に出ることがある。EA/Rは上昇しない。EBNA IgGは発症後6〜12週間で出現する。初期には上昇しない。よってEB virusによる伝染性単核球症を診断するには、VCA IgM陽性でEBNA IgGが陰性である。VCA IgG、EA/Dは陽性と陰性の両方がありえる。
9 伝染性単核球症は治療は不要である。
若さあふれる好著
(2006-05-13)
外来でよくみられる感染症の診断と治療、旅行感染症、予防接種の問題点などについて、学生と研修医とに教えるという体裁を借りて、平易に解説した本である。
私は感染症の専門家ではなく、学生時代・研修中とも体系的な勉強をしなかったから、本書に書かれていることはひとつのculture shockであった。今まで、先輩から教えられたことを何となく続けていたり、製薬会社の宣伝どおりに薬を使っていたり、ときには(ある意味で)いい加減に薬を選択したりしていた私としては、反省点が多かった。全体を見渡すと、著者が外来で使用を勧めている薬剤の種類はとても少なく、しかも一般臨床ではもはや汎用されていないものが多い。それだけ私たちは、新しい薬の宣伝に踊って「鉄砲で治るところに原爆を落とす」(p.120)ような治療をしているのだといえる。そしてそれが多分に「訴訟対策」であることは、現場の人なら誰もがよくわかっているはずだ。
本書は良くも悪くも、若い人だからこそ書けた本といえる。まず、文章に勢いがあって、怖い者知らず、実に明快である。また、筆が速い。忙しい診療をしながらこれだけ何冊も本を書くというのは凄いことである(私も書くのは速い方だが、本書の著者にはとても太刀打ちできない)。しかしそのためかどうか、筆が滑っている箇所がいくらかあって、苦笑する(それはそれで面白いけれど)。また最大の懸念は、医療の現状に対する批判の鋭さである。第三者として読む分には(同感できるので)小気味よいが、感染症の専門家(つまり著者の同業者)への批判には、しがらみのない人でこそ書ける、しかしだからこその危うさをも感じる。この世界、そんなに甘くないことを、私はよく知っている。
タイトルは内容を表していません
(2006-05-11)
咽頭炎、膀胱炎、せきなどの日常よく目にする疾患をどのように診断、治療していくか、抗菌剤をどのように使っていくのかについて平易に解説した本です。ただし、例えば陰部ヘルペスの治療としてパラシクロビル一日量2gとしてあるように健康保険ではばっさり切られてしまっても文句の言えないところも散見されます。何が「事件簿」なのかは読了後もわかりませんでした。
これはいいです。
(2006-02-13)
感染症では有名な岩田先生の本。
対談形式なので読みやすく、それだけに終わらず内容も深い。
キチっと参考文献を挙げ、
エビデンスを明確にしているところがアンチョコ本とは異なる。
咽頭炎、下痢などコモンディジーズ中心で決してマニアックでない。
万人におすすめだと思います。
推薦します。
(2006-02-10)
本書は、「内科外来でよく遭遇するコモンな感染症」へのアプローチについて、臨床感染症専門医の岩田健太郎先生が、わかりやすく、かつ、詳しく解説している書籍です。
1年目研修医と医学部6年生の男女二人と岩田先生とのカンファランスという形式で、モデルケースを基に、楽しく読み進めながら最新の正しい知識が勉強できます。
日本のほとんどの大学医学部には「感染症科」という講座が無く、従って「臨床感染症学」に関する卒前・卒後教育をほとんど受けてこなかった私をはじめとした多くの内科医にとって、明日からの外来診療にすぐに役立つ実践的なガイドブックです。
また、「旅行外来」という新しい分野についても、一章が割かれています。
一般内科外来、プライマリケア外来を担当されている医師の方はもちろんのこと、医学部の学生さん、看護師・薬剤師をはじめとするメディカル・スタッフの方々にも、広く本書をお勧めします。
おすすめ度:
気軽に読めて役に立ちます。
比較的気軽に読めて、有用な知識が得られます。次のようなことが書かれています。
1 飛沫の大きさが5μm以下が空気感染で、5μm以上が飛沫感染である。空気感染は遠くまで感染の危険があるから、患者を個室に隔離しドアを閉め、陰圧をかける必要がある。飛沫感染は感染できる距離がせいぜい2mである。結核は空気感染である。
2 溶連菌感染は抗生物質投与後24時間以後は感染性がずっと低くなる。
3 インフルエンザワクチンの防御効果は70〜90%である。
4 伝染性単核症はEB virusにより起こる。時にcytomegalovirus toxoplasmaにより起こる。好発年齢は15〜24歳で、熱、咽頭痛、リンパ節腫脹が特徴である。咽頭は腫脹し、時に浸出物が見られる。ただしcytomegalovirusによるものは咽頭所見が乏しい。後頚部リンパ節腫脹が特徴で、ここが溶連菌感染と違う。ただし前頚部リンパ節が腫脹することもある。腋窩や鼠径部のリンパ節が腫脹することもある。肝脾腫があれば伝染性単核症が強く示唆される。しかし伝染性単核症の半分は肝脾腫がない。
5 溶連菌感染症の合併症にリウマチ熱、糸球体腎炎がある。
6 溶連菌による咽頭炎は普通細菌血症を起こさない。
7 体温35度の患者が苦しんでいたら細菌血症を疑うべきである。
8 EB virusの検査にはVCA(viral capsid antigen) EA/D(early antigen D) EA/R(early antigen R) EBNA(EB virsu nuclear antigen)がある。VCA IgMは初期に3ヶ月ほど上昇し、その後消失する。VCA IgGは感染が慢性化した後も上昇するが、EB virusは潜伏期が長いので感染初期でも上昇することが多い。EA/Dは感染初期に急に上昇し、その後消失するが、急性期に陰性に出ることがある。EA/Rは上昇しない。EBNA IgGは発症後6〜12週間で出現する。初期には上昇しない。よってEB virusによる伝染性単核球症を診断するには、VCA IgM陽性でEBNA IgGが陰性である。VCA IgG、EA/Dは陽性と陰性の両方がありえる。
9 伝染性単核球症は治療は不要である。
若さあふれる好著
外来でよくみられる感染症の診断と治療、旅行感染症、予防接種の問題点などについて、学生と研修医とに教えるという体裁を借りて、平易に解説した本である。
私は感染症の専門家ではなく、学生時代・研修中とも体系的な勉強をしなかったから、本書に書かれていることはひとつのculture shockであった。今まで、先輩から教えられたことを何となく続けていたり、製薬会社の宣伝どおりに薬を使っていたり、ときには(ある意味で)いい加減に薬を選択したりしていた私としては、反省点が多かった。全体を見渡すと、著者が外来で使用を勧めている薬剤の種類はとても少なく、しかも一般臨床ではもはや汎用されていないものが多い。それだけ私たちは、新しい薬の宣伝に踊って「鉄砲で治るところに原爆を落とす」(p.120)ような治療をしているのだといえる。そしてそれが多分に「訴訟対策」であることは、現場の人なら誰もがよくわかっているはずだ。
本書は良くも悪くも、若い人だからこそ書けた本といえる。まず、文章に勢いがあって、怖い者知らず、実に明快である。また、筆が速い。忙しい診療をしながらこれだけ何冊も本を書くというのは凄いことである(私も書くのは速い方だが、本書の著者にはとても太刀打ちできない)。しかしそのためかどうか、筆が滑っている箇所がいくらかあって、苦笑する(それはそれで面白いけれど)。また最大の懸念は、医療の現状に対する批判の鋭さである。第三者として読む分には(同感できるので)小気味よいが、感染症の専門家(つまり著者の同業者)への批判には、しがらみのない人でこそ書ける、しかしだからこその危うさをも感じる。この世界、そんなに甘くないことを、私はよく知っている。
タイトルは内容を表していません
咽頭炎、膀胱炎、せきなどの日常よく目にする疾患をどのように診断、治療していくか、抗菌剤をどのように使っていくのかについて平易に解説した本です。ただし、例えば陰部ヘルペスの治療としてパラシクロビル一日量2gとしてあるように健康保険ではばっさり切られてしまっても文句の言えないところも散見されます。何が「事件簿」なのかは読了後もわかりませんでした。
これはいいです。
感染症では有名な岩田先生の本。
対談形式なので読みやすく、それだけに終わらず内容も深い。
キチっと参考文献を挙げ、
エビデンスを明確にしているところがアンチョコ本とは異なる。
咽頭炎、下痢などコモンディジーズ中心で決してマニアックでない。
万人におすすめだと思います。
推薦します。
本書は、「内科外来でよく遭遇するコモンな感染症」へのアプローチについて、臨床感染症専門医の岩田健太郎先生が、わかりやすく、かつ、詳しく解説している書籍です。
1年目研修医と医学部6年生の男女二人と岩田先生とのカンファランスという形式で、モデルケースを基に、楽しく読み進めながら最新の正しい知識が勉強できます。
日本のほとんどの大学医学部には「感染症科」という講座が無く、従って「臨床感染症学」に関する卒前・卒後教育をほとんど受けてこなかった私をはじめとした多くの内科医にとって、明日からの外来診療にすぐに役立つ実践的なガイドブックです。
また、「旅行外来」という新しい分野についても、一章が割かれています。
一般内科外来、プライマリケア外来を担当されている医師の方はもちろんのこと、医学部の学生さん、看護師・薬剤師をはじめとするメディカル・スタッフの方々にも、広く本書をお勧めします。


